【今週のお題】思い出の猫
今週のお題「ねこ」
おはようございます。
私は犬派か猫派と聞かれれば間違いなく犬派なのですがそれでも今までの人生で一匹だけ仲良くなれた(と自分では思っている)猫がいたので、今日はその思い出話でもしようかなと思います。
それは祖母の家で飼っていた猫なんですが、名前がなく祖母をはじめとした家族にてんでバラバラの名前で呼ばれていました。
なんならばあちゃんなんて『ねこ』って呼んでましたからね。
それって、わたしに『にんげん』と呼びかけるのと同じだし。
あー、でも夏目漱石の猫も『吾輩は猫である。なまえはまだない。』って言ってましたからね。
それのオマージュですかね?
それだったとしても今思うとなかなかの衝撃なんですがその時は子供だったので私もあまり疑問に思わずに『にゃんちゃん』なんて呼びかけていた気がします。
で、たまに祖母の家に遊びに行きはじめに玄関で呼んでもぴゅーっと隠れてどこか行ってしまうのですが、しばらくするとぴょこっと顔を出してきます。
そこからさらに呼びかけると、『あぁ、おまえか。』という感じでとことこやってきてなでなでさせてくれます。
他の来客にはそういうことはなかったようなので、私は一応その猫の中ではちょっと認められた存在(子供だし警戒しなくていい存在?)だったのですね。
時間がたつとお腹を撫でさせてくれるくらいにはなついてました。
そうかと思えば、全然顔を見せないこともあり『ねこは?』って聞くと『さぁ、昨日からいないんだよね。』という日も。
ふらーっとでかけたまま2、3日帰ってこないとか。
スズメを捕まえてきたこともあります。
なのでお出かけしても自力で餌を調達できるたくましい子でした。
今と違って昭和の田舎の話なので、まだスズメもネズミも見るような時代でしたから。
現代ではそんなスズメを捕まえる猫は聞いたことがありません。
そんな野性味あふれる猫ちゃんですが、ある日急にいなくなりました。
結構な老猫でみんなで心配して探したのですが結局見つけることはできず。
猫に詳しい人に話を聞いたら、自分がもう長くないことがわかり終の場所を探しに行ったのではないかとのことでした。
おそらくその通りだったのでしょう。
二度と姿を見せることはありませんでした。
自由気ままな猫らしいエピソードではあります。
子どもだったので、自分の家で飼ってるわけではないけどとても悲しかったです。
悲しすぎるので自分は絶対に猫は飼えないと思いました。
今までに近寄ることができた猫はこの子だけです。
たたずまいも賢い猫ちゃんでしたね。
思い出話でした。
お読みいただきありがとうございます。
それでは。